住宅 ・ 建築と空間 ・ 建築家
THE BLUE WORKS
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計画地は郊外からは少し距離のある、海に近い集落の一角である。
この地域の人々は海と密接に関わりながら生活し、小さな集落であるため、人々も濃密に関わり、助け合いながら生活をしている。
本計画では、過去の水害への対策とともに、地域に対するパブリックなゾーンと、家族間でのプライベートなゾーンの両面を併せ持つにはどのようにすべきかを主題としている。
広い敷地を活かし、周辺に圧迫感を与えないよう平屋としながら、基礎の高さを通常より高くすることで、水害への対策とするとともに、視線の高さは通常の平屋よりかは高く、2階よりかは低くなり、周辺との程良い距離感を確保している。
また、敷地南東部にガレージを配置することで、東の庭はパブリックなゾーン、南の庭はプライベートなゾーンとして使い分けを可能としている。
南面には室内から大きな空を望めるよう大きな開口を設け、室内の天井も外部に意識が向くよう南に向かって高くなるよう計画している。
また、南の軒は夏の日差しは遮り、冬の日差しは取り込めるよう高さに合わせ大きく跳ね出している。
屋根勾配は南西に望める山並みと同調するような勾配とし、新しい建物ながら周囲に馴染む建物となるよう計画した。